そんな可愛いお願い言えない
そんな可愛い顔文字使えない
だってそれ、可愛い人の特権だから
そんな無邪気に笑えない
そんな素直に気持ちを言えない
だってそれ、可愛くないと許されないから
あの子の名前を呼ぶときに
アナタの口もとが笑ってるの
想像できてしまったの
壊れた蛇口から溢れ出してしまうのは
ドロみたいな気持ちだけ
ねえ、あのとき
声を聞かせてくれたの覚えてる?
些細なことを覚えていてほしい
アナタの言葉をこっそりと見返した
きっとアナタはどうでもいいと思う
他の誰にもあんな話しないでいて下さい
本当はあのとき、
寂しいから最後まで居てなんて
言えたら居てくれましたか?
でもそんなお願い私に権利ないんだった
口にはできる
けれど感情が邪魔をしてしまうから
アナタの鼓膜は震えない